春秋戦国時代 20170516 0 CM 実は、歴史の中でかつての中国でも同じような変化があった。春秋戦国時代だ。 歴史小説家の陳舜臣によれば、 「春秋時代の諸侯は、諸侯連盟のリーダー、すなわち「覇者」になることをめざして争った。 ところが、戦国時代の諸侯は、盟主ではなく支配者、すなわち「王者」たらんとして戦った。 春秋の戦いはデモンストレーションの傾向が強く、戦国の戦いはそんななまやさしいものではなく、併呑戦争で、食うか食われるかという、きびしいものだった。 春秋時代ではまだ家柄や血統が、すこしはモノを言った。 戦国時代になると、そんなものはなんの役にも立たない。完全に実力本位であり、弱肉強食の時代となる。」(小説十八史略 より) そこで活躍したのは、まぎれもなく、新しいことを生み出す気概を持つハイ・コンセプトな人材、人情や世情の機微がわかるハイ・タッチな人材なのであった。 現在、アメリカの「覇権」の雲行きが怪しくなっている。インド、中国などの台頭により世界経済が「併呑戦争」になっていくさまは、春秋戦国時代と同じパターンのように思える。まさに歴史は繰り返すのだ。 PR